最近、YOASOBIで圧倒的な歌声で人気を博しているikuraこと、幾多りらちゃんの曲にドハマりしているyo_taです。
ボクは流行りものの曲が苦手であんまりその手のものは聴かないんですけど、YOASOBIと幾多りらちゃんの音楽はボクの中でドンピシャでした。
(マジであの歌唱力は神レベル….w)
っていう前置きはさておき、本題に入ります。笑
ヘッドホンで音楽を聴いていて、オーディオに興味がある方ならまずぶつかってくる壁があると思うんです。
オーディオの世界に本格的に足を踏み入れようとしている方は特に。
最初は音質に満足して普通に聴くんですが、それに慣れてくると
「もっと音質を良くしたい」って考えがムクムクと湧いてきます。
そんな時、どこをどう改善したら音質が向上するのか。
そこに焦点をあてて、深く掘り下げてお伝えしていこうと思います。
ヘッドホンの音はなぜよくならない?

オーディオに精通した方であれば、例えばポータル環境ならプレイヤーにポタアン(ポータブルヘッドホンアンプ)を間にかませたり、リケーブルをして少しでも音を良くしようとします。
でも初心者の方なら、プレイヤー直刺しでヘッドホンを楽しんでいる、もしくはスマホなり、ワイヤレスヘッドホンを使われているかもしれません。
そこで音をよくしようと考えたとき、ワイヤレスヘッドホンだとどうしても伸びしろが少なくなる。
むしろ、ワイヤレスヘッドホンというカテゴリーの中では、それに特化した音質の良いものが多数販売されているので「ワイヤレスヘッドホン以外は使わないよ」という方であればそこの中で高音質なヘッドホンを狙うといいと思います。
やはり、より飛躍した音質向上を狙うのであれば従来の有線タイプかと思うんですね。
何より音質向上の恩恵を受けやすい。
聴きなれた音楽なんかも、ちょっと機材などの環境を見直してみるだけで音が化けたりします。
リケーブルをしていない
じゃあ、どこから見直せばいいのかと。
有線ヘッドホンであればまず考えつくのが王道の「リケーブル」。
着脱式なら手軽かつ容易に交換ができますし、機材の入れ替えなんかと比べると安価に入手が可能です。
「音質を変えるヘッドホンケーブル。禁断の編み込みケーブルを包み隠さず公開。」でも書きましたが単純に変えれば良いっていう問題でもなくて。
ケーブルの線材とヘッドホンには相性が合って、変えさえすれば音がよくなるとは安易に考えない方がいいんですね。
ただ、よほど劣悪なケーブルでなければ音質変化は確実に楽しめるのでまずは変えてみることおススメします。
某有名メーカーは1m、200円そこらの貧弱なモガミのただの銅線を使っているそうで、それだけで10万円以上とるケーブルもあります。
ニセモノとかではないのですが、元々が安い配線材を使っているので音の伸びろやリケーブルの恩恵は少なくなります。
これはすべてに当てはまることですが、「高ければいい」と思って飛びつくとガッカリな結果をつかむ可能性があります。
なのでしっかり線材構成なんかを把握することが必要になります。
でね、
それを踏まえてリケーブルをしたとき、確かに「劇的に」といった効果は望めません。
それでも、確実に音質をワンランク底上げをしてくれて、機材とのトータルバランスでリケーブルの効果が上がってくるんですね。
なかなか、数値上や理論だけでは説明がつかず、まさに「感覚」や「感性」に付随する面が大きいですが、確実に変化を楽しめるのでまずはリケーブルから試してみてください。
アンプのドライブ力が不足している
ヘッドホンを聴くときにアンプは使われていますか?
Walkmanなどのポータブルプレイヤーにもアンプは付いていますが、ヘッドホンで音楽聴くのであればぜひ、プレイヤーとヘッドホンの間にアンプをつなぐことをオススメします。
プレイヤーのアンプ機能をオフにして、外部から音を増幅することでより強力かつ、力強いサウンドが出てきます。
メーカーの個性が出やすく、音の雰囲気がガラッと変わることもあるので、その辺を好みの音質を探求するのも面白いですね。
具体的にはとても解像度が高く透明感あるサウンドになったり、その反対に低域に特化したようなドスの効いたアンプもあります。
ヘッドホンを選ぶ際にインピーダンスと呼ばれるものがあって、要は音量の取りやすさを示したものなんですが、最近のヘッドホンであれば数値的に鳴らすのが困難なものは少なく、プレイヤー直刺しでも問題なく聴くことはできます。
でもね。
数値上では鳴らす上での問題がなくても、実際にアンプにつないだ時とそうでない時では音の厚みや迫力、音の存在感がかなり変わってくるんです。
それはアンプが本来持つ音の傾向とは異なってきます。
比較的鳴らしやすいヘッドホンであっても、もし音質面を重視するのであれば、アンプはやはり必要だなとボクは実感しています。
DACを使っていない
次はDACの有り無しでこれまたガラッと音の密度が変わります。
DAC(デジタル・アナログ・コンバーター)ってなに?
そう思われる方もいると思います。
プレイヤーなどの音源はデジタルデータとしてプレイヤーの中に収納してあります。
デジタルデータっていうのは「0」と「1」の羅列になっていて、それ自体では音楽として聴くことはできません。
人間の耳で聴くためには「アナログ」に変換する必要があるんですね。
んで、そこでDACって呼ばれる回路でアナログデータに変換します。
その変換されたアナログデータを
アンプで増幅 → ヘッドホン → 音楽を聴く
にたどり着くわけです。
音を鳴らす機器であればDACとアンプは必然的についていて、テレビもそうだし、プレイヤー単体でもそうです。
音を鳴らすためには欠かすことができません。
そういった役割のDACなんですが、これもアンプと同様に外付けにしてしまう
すると、かなり音の密度だったり鮮度だったりが改善されます。
ポータブルであれば、ひと昔前なんかでは
ipod
↓
DAC
↓
アンプ
↓
イヤホンorヘッドホン
なんていう3段重ねをしていました。
(俗にいう弁当箱だったり時限爆弾と呼ばれてましたね。)
でもそれを外に持ち出そうとするとかなりの荷物になるし、かなりコアなオーディオファンでないとなかなか現実的じゃない。
最近であれば、すでにアンプの中に、据え置き型で使われるような高性能DACが搭載されています。
なので以前のような3段重ねをする必要もなくなったように感じます。
また、自宅で「据え置き」としてDACを用意する場合は、ぜひ表面上の謳い文句だけを信じるのではなく、その製品の「中身」に着目してみて下さい。
たとえば、安さが売りの中華製DACは見ためこそいいですが中身はスカスカ。
なんてこともあります。
当然、音が良いわけもなく。
なので、しっかりコストをかけられた、音に対して誠実に作りこまれた、そんなDACを選んでみてくださいね。
機材同士をつなぐケーブルを見直そう
良質なアンプもDACも選んだけれど、ここで見落としがちなのがそれらを繋ぐ、「接続ケーブル」の存在です。
ここが貧弱だとせっかくの良質な音楽の信号に損失が出てしまいます。
たかが接続ケーブルと侮らず、質のいいケーブルをつないでみるとその変化に気付くと思います。
据え置きであれば、シールドされているタイプだと外部ノイズを遮断してくれるので安心です。
ケーブルには2種類存在していて、「撚線」と「単線」があります。
単線の方が信号損失が少ないというデータもあり、こういった機材同士をつなぐ部分や、大元の電源ケーブルに単線のケーブルを使うとかなり音の厚みや全体像、輪郭なんかがハッキリしたのをボクは実体験しています。
ただ、すべて単線が良いというわけでもなくって、撚線でも線材の質や編み込まれた本数で単線を上回る場合があるので一概には言えません。
それに取り回しで考えると圧倒的に撚線の方が有利です。
自分の音楽環境に合わせてケースバイケースで選択するとより高い音質向上が可能だと思います。
電源を疎かにしている
これ、かなり見落としてる方も多いかもしれません。
ボクも実際そうでした。
電源の大切さ。
ここを改善することで機材のパフォーマンスに大きな影響をもたらすんです。
日本製であれば100vですが、海外製であれば115v~などの表示になっています。
そこの電圧をしっかり供給する必要があるんですね。
例えば115vが必要で日本の電圧であれば100vが標準です。
なのでどうしても電圧が足りない。
そこでステップアップトランスなどの昇圧器を使うことでその問題を解決できます。
100v駆動と実際に昇圧した115v駆動では、眠っていた潜在能力を引き出したかの如く、パワフルなサウンドが出てくるのでぜひお試しあれ。
ここで細かい話になりますが、日本の電圧は100vのわけなんですが、実際にテスターで計測すると105vだったり、別の地域では100vにも達していないことがあるんです。
なので、お住まいの地域の電圧を一度調べてみることをオススメします。
朝、昼、夜でも地域によってはコロコロ変わるので注意が必要です。
ボクの音楽環境は自宅で楽しむことをメインにしていて、もちろん電源にもこだわっているわけですが、アンプを除くすべての機器をアイソレーション電源にて一括管理しています。
アイソレーション電源はクリーンな100vを作り出してくれる優れもので、安定した電源管理ができます。
アンプに関してはちょっとシビアで、真空管を使ったアンプです。
真空管アンプの電圧が115vでないと真空管が本来の能力を発揮しません。
115vを超えると著しく真空管の寿命を減らすことにつながりますし、それ以下だと増幅率が悪くなる。
なのでスライダックトランスという可変昇圧器で小まめに計測しながら使うように徹底しています。
要はそれくらい、機材本来のパフォーマンスを発揮させるためには電源という存在が大切なんですね。
プレイヤーを見直そう
あとはプレイヤー。
プレイヤー単体とヘッドホンで簡潔しているのであればそこまでこだわる必要はないですが、アンプを使うのであればプレイヤーにもこだわりたいですね。
デジタル出力であればプレイヤーの差は出ないという方もいますが、確実に変わってきます。
それはアナログ程まではないにしろ、再生アプリやケーブルでも変化するんです。
これは余談なのですが、もし真空管アンプを選択するのであれば、SONYのWalkmanがベストです。
Walkmanの他にもAKシリーズなどありますが、どうしても真空管アンプと相性が合わない。
音が痩せて感じるんです。
デジタルデータとはいえ、出力されるのはアナログですからWalkmanは色付けのない正しいデータを転送しいるわけです。
そもそも音源がよくない
んで、
プレイヤー関連だと音楽データそのもの、音源についても振り返ってみましょう。
デジタルプレイヤーであれば、mp3、mp4、flac、wav・・・etc.
色んな種類の音声のデータ圧縮がありますが、やはりmp3などであれば大幅に音楽データをそぎ落としてしまうので音の劣化は否めません。
プレイヤーで大量に音楽を入れて、いろんな音楽のジャンルを楽しむのが目的ならまだしも、音質向上にベクトルを傾けるのなら非圧縮が理想ですね。
非圧縮のwavなどはサイズが大きいため、CDからのリッピングであれば、flacだったり、Apple Losslessなどの可逆圧縮方式がデータサイズ的にも非圧縮と比較して小さくすみます。
なので音質向上を目指すのであればそこを意識したいですね。
もっと深堀すると、そもそもの録音がよくなかったりします。
あとは音源として整える過程(マスタリング)で音を悪くしたり。
なぜそんなことをするのか。
それは過剰に音圧、音量を上げて一聴した印象を良くするためなんですね。
CDが初登場した初期のCDなんかを聴いてみると音量が低く感じることがありますが、それは無駄な「音量稼ぎ」を一切していないためです。
その時代のCDをリマスター版として再発売されていますが、それらを聴くと明らかに今風に音量が高くなっています。
音量のピークに近くなった部分、その箇所に圧縮をかけてさらにまた音量を上げてしまう。
そんなことをしたら確実に録音時の質感とは変わるので、むしろ昔の「音量が低くい」と感じていた時代の音源が、生の音に近かったりするんですね。
音を波形としてみた場合、いい音の波形であれば高低の差がはっきりしていて、音量のピーク(ダイナミックレンジ)を超えることなくきれいに収まっています。
これが音圧を無理やり上げたものだと、波形の高低差がほぼなくなり、まるで海苔のような一本の太い塊に見えるんです。
そういう面からみていくとある意味で音質劣化といっても過言ではありません。
まぁ、ここまでこだわると流行りのものを含めて聴けるジャンルが限られ、音楽を楽しむという本来の目的からずれてしまう。
なので、自分自身が心地いいと感じる音楽を楽しみたいですね。
音源でいえばハイレゾもあります。
「ハイレゾに対応していないイヤホン、ヘッドホンはハイレゾを再生できるの?」
でお伝えした通り、CDを超えた音質でより原音に近いサウンドを楽しめます。
まとめ

ヘッドホンで音楽を聴く上で、より音質向上を考えたとき
- リケーブルをしていない
- アンプのドライブ力が不足している
- DACを使っていない
- 機材同士をつなぐケーブルにこだわる
- 電源を疎かにしている
- プレイヤーを見直す
- そもそも音源がよくない
音質改善にフォーカスしたとき結構根が深くて、いろんな要素がうまくバランスが取れた時にはじめて「いい音」になります。
お伝えしたどれか一つでも変化すると、音の質感や印象が微妙に変化するので、そこを試行錯誤して少しでも自分の理想としているサウンドに近けるところ。
それこそがオーディオの面白みであり、深みだなとこの記事を書きながら再認識した次第です。