真空管を交換してみよう!抜き差しで気を付けたいポイント10選

真空管アンプって音が良いし買ってはみたものの、そこで直面する悩みがあります。

とくにこれまで真空管に馴染みがなかった方なら余計にそう感じるかもしれません。

それが真空管の「交換方法」です。

意外と真空管の抜き差しも奥が深く、間違えれば貴重な真空管が壊れてしまう原因になりかねません。

そんな事態にならないためにも真空管の交換方法を深堀してお伝えしていこうと思います。

真空管の抜き差しって難しいの?

真空管の交換自体は馴れてしまえばそこまで難しいものではないです。

何度も触れていくうちにコツというか要領が掴めてきます。

真空管っていえば現在では真空管アンプやギターアンプに載せるくらいで、それ以外の場面ではまったく触れる機会ってないですよね。

愛好家の方ならともかく、初めて真空管を交換する方であればどうしていいのか不安になってしまうと思います。

かくいうボクも初めて真空管を交換したときは不安でいっぱいでした。

「差す向きはこれでいいの?」

「え?硬すぎて真空管が外れない」

など。

そうこうしている内に、何度か失敗した経験もあります。

確か外すときに、力みすぎてミニチュア管のソケットがグニャっとあり得ない角度に曲がってしまって。

そこから真空がぬけて球をダメにしたこともあります。
(真空管から真空が抜けるプシュ~って音は今でもトラウマです。笑)

細かいところでいえば、真空管には名称やメーカー名が印刷されていて、真空管の交換でそのラベルが剝げてしまったり。

ラベルの印字は真空管の顔だとボクは考えているので、全部消えたときはショックでしたね。

真空管を交換する理由

ちょっと交換が難しそうだし、一度真空管をセットしたならそのままでいいんじゃないの?っていう声が聞こえてきそうですが、そういう訳にもいかなくて。

真空管には寿命があります。

だから同じ真空管だけを使い続けていればそれだけ寿命を迎えるのが早くなります。

https://yotamblog.com/2021/03/06/post-1800/

そういう意味でも別の真空管と交換しながら使った方が長持ちできる。

もう一つの理由としては、真空管には個性があって同じ名称の真空管であってもメーカーや年式で微妙に音色が変わってくるんです。

これがいわゆる「球転がし」や「チューブローリング」と呼ばれるものですね。

そこが真空管アンプの最大の醍醐味といってもいいほど。

そんな楽しみ方ができるんですね。

なので真空管を交換する必要性が出てくるわけです。

気を付けたいポイント

んで、本題である真空管を交換する際に気を付けるべきポイントを考察していこうと思います。

冒頭でもお伝えした通り、たかが交換と思っていると案外難しかったりします。

何より真空管に触れたことがない初心者の方など、交換のやり方に問題がないか不安になると思います。

ボクも最初の頃はそうでした。

「差し込み編」と「外し方編」に分けて計10選お伝えしていくので、悩み解決の参考にしてみて下さい。

差し込み編

まずは真空管をアンプなどに差し込むときに意識したポイントです。

  1. ピンの汚れを取る
  2. ミニチュア管なら足ピンの曲がりがないか確認
  3. ピンとソケットの位置をしっかり確認
  4. 差し込みは慎重に
  5. ガラス管の上部をつかんでゆっくり真っすぐ差す

の5つ。

これらを意識するだけでも、アンプと真空管の双方に負担がかからず、また破損なども防げます。

真空管の愛好家の方でも、案外ピンの汚れまでは取っていないかもしれませんね。

現行品の新品やNOS(ニューオールドストック)の真空管であればピンもかなり状態はいいので安心ですが、これがヴィンテージ管だと経年劣化で錆で黒くなっていたり緑のサビのようなものが付着しています。

これをそのまま使えば音楽を再生する際に、ノイズや異音の原因になるのでここは念入りに除去しておきたいところ。

除去方法は、目の細かいサンドペーパーなどでピンを包み込むようにしてソフトに磨いていきます。

汚れが強い場合は目の粗いペーパーに変えてみると取れやすくなります。

真空管ってノイズが多かれ少なかれ出やすいものなんですが、そのノイズの発生源がこのピンのサビだったりするので意識したいポイントですね。

また、ミニチュア管などの足ピンが細い真空管はとにかくソケットとピンの向きを間違えないようにセットしたいところ。

しっかり確認して、差し込みますがこの時も「真空管の上部から中部寄りのあたり」を掴んでまっすぐ差し込みます。

この掴み方に関しては、別に真ん中をガッツリ掴んでも問題はないのですが、貴重な真空管ラベルを保護する意味でもここはこだわりたいですね。

たまに中古のミニチュア管で足ピンがあちこち変形していたりするのでそこも差し込む前にチェックしたい箇所。

足ピンが曲がっているとアンプのソケットに入らないので無理に押し込むと余計にピンが曲がるか、ソケットを傷めます

外し方編

続いて真空管を外すときのポイント。

  1. 電源を切ってすぐは触らない
  2. ガラスの上部をつかんでまっすぐ抜く
  3. ソケットが硬い場合は立体的に少し揺らしながら抜く
  4. 力を入れすぎない
  5. 真空管ラベルに気を付ける

の5つ。

差し込む時よりも力が入りやすいので真空管を破損してしまうリスクは若干上がります。

アンプに採用されているソケットでも変わってきますが、アンプ本体というよりも真空管の変換アダプターなんかが結構抜けにくくて。

外れないからと力んで無理やり真空管を引っこ抜くとピンが根元から曲がりガラス部分が割れることもあります。

あるいは古い球だと、ガラスそのものが劣化していて底の部分が丸ごと砕けるんですね。

実際にボクは体験済みで、確か当時2万円くらいしたOsram 12AU7をソケットから抜こうとしてたんです。

で、変換アダプターからなかなか抜けないので、ちょっと力んだその瞬間に真空管の底が砕け散りました。

さすがにあの時は目の前が真っ白になりましたね。。笑

ヴィンテージ管を搭載するときはそんな危険性もあります。

とにかく力まないように、変な角度を付けることなく真っすぐ引き抜く

これは差し込むときと同じですね。

それでもどうしてもソケットから抜けない場合は、真空管をグリグリ揺らしながら真上に引っ張るとスルスルと抜けてきます。

ピンに負担がかかるのであまりおススメはできませんが、どうしても真空管が抜けない場合は試してみて下さい。

ちなみに6AS7などの大型管になれば、少し程度の力が加わってもピンは折れたりしないので抜き差しには問題ないかと思います。

んで。

これも先述した差し込み編と同じく、真空管を掴む個所も大切です。

真空管ラベルはボクの体感的に、抜く際に一番はがれるる傾向です。

真空管を音だけではなく外観も含めてトータルで愛用したいって方はこの辺も注意して触れたいポイント。

あんまりないと思うんですけど、真空管を扱ったことがない方のために書いておきます。

真空管アンプの電源を切りたての時って真空管はかなり発熱しています。

なので早く交換しようと思って、すぐに真空管に触れないように注意してください。

それこそ火傷するくらいのレベルまで発熱しています。

しばらく置いておけば冷えるのでそのタイミングで交換が可能です。

意外と真空管は強い

ここまでザっと真空管の交換法についてお伝えしてきたわけですが、真空管ってピンの曲がりや球全体の劣化具合でモロくなっていたります。

一見するとすごく壊れやすいイメージを持たれているかもしれませんが、意外と真空管は強いです。

多少の衝撃にも振動にも強かったりする。

それは当時の真空管であればいわゆる「軍用管」とよばれるものがこれに該当します。

戦時中の過酷な使用にも絶えれるように、真空管の構造をパーツレベルで設計されています。

なのでちょっとやそっとでは壊れないんですね。

もちろん、素材が激変したわけではないのであまりにも乱雑に扱えば、いくら軍用管といえども壊れます。

そうではなく、アンプで使う程度であれば比較的安心して使えるんですね。

もし、真空管の交換に不安がぬぐえないって方はそういう「軍用管」を選んでみると安心できると思います。

真空管は測定されたものを使う

真空管の交換も大切なんですが、使う以前にその真空管の特性がどういう状況なのかも知っておく必要があります。

中高で購入した真空管はとくに注意です。

外観からは判断が付きにくいですが、内部でショートしていたり、極端に内部特性が悪い真空管もザラにあります。

そんな真空管をアンプに搭載すれば

  • 全体的に音量が小さい
  • 左右のチャンネルで音圧差がある
  • アンプのコンデンサーやトランスが傷む
  • ヘッドホンのボイスコイルが断線する

などの原因になります。

なので、これは余談なのですが、購入前にしっかり真空管の特性を測定しているショップなどからの購入が安全に使えるので意識をしてみて下さい。

まとめ

もう一度、真空管を交換する際のポイントをそれぞれでまとめてみると。

差し込み編

  1. 電源を切ってすぐは触らない
  2. ガラスの上部をつかんでまっすぐ抜く
  3. ソケットが硬い場合は立体的に少し揺らしながら抜く
  4. 力を入れすぎない
  5. 真空管ラベルに気を付ける

外し方編

  1. 電源を切ってすぐは触らない
  2. ガラスの上部をつかんでまっすぐ抜く
  3. ソケットが硬い場合は立体的に少し揺らしながら抜く
  4. 力を入れすぎない
  5. 真空管ラベルに気を付ける

の10つが交換する際のポイントです。

さらに、真空管の購入段階でしっかり内部特性がわかるような、そんな記載があるショップなどで入手する。

これが安心して真空管サウンドを楽しめることにつながります。

真空管自体に馴染みがない方にとっては、ネットからの情報などの限られた情報でしかノウハウを知る機会がないかと思います。

なので恐る恐るやってみるしかないわけで。

そんな不安を少しでも払拭できるように今回の記事を書いたので参考にしてみて下さい。

それでは。