FOCAL Stelliaをリケーブルしてみて気付いたこと

密閉型ヘッドホンとして生み出されたFOCAL「Stellia」

まぁ、その音を最初に聴いたときの衝撃がすごくって。

これまでの密閉型ヘッドホンの常識を覆してくれたというか。

それくらいの音をStelliaは鳴らしてくれるんです。

Stelliaについては「FOCAL ヘッドホン「STELLIA」をフルドライブさせて聴いてみた結果」でレビューしているのでぜひ参考にどうぞ。

これまでの密閉型ヘッドホンであればその特性上、どうしても音はこもってしまう。

それは、ウン十万円クラスのハイエンドな機種であっても同じで。

あくまで「ヘッドホンを通して聴いている」

そんな音の印象がこれまで抜けなかったんです。

んで、このStelliaは見事にその壁を打ち破ってくれたわけです。

さらに、相性のいいリケーブルをすることで音も昇華する。

Stelliaって密閉型なのにそれを感じさせない、スピーカーで聴いているようなサウンド傾向なんです。

それは開放型のUTOPIAとも共通してて。

開放型と密閉型の違いから、スピーカーサウンドでもそれぞれで角度を変えた鳴らし方。

Stelliaでいえば、口元が近くて音楽性豊かなリアルなサウンド。

そんなStelliaの音を紐解いていくと、ケーブルの恩恵をも繊細に描き出してくれる。

今回はそんなStelliaとリケーブルにフォーカスしてお伝えしていこうと思います。

Stellia純正ケーブル

リケーブルに触れる前に、まずは純正ケーブルがどんな仕様なのかをまとめてみました。

Stelliaには純正で2種類のケーブルが付属しています。

  1. 3極 6.3mm 標準プラグ(1.2m)
  2. XLR 4pin (3m)

ヘッドホン側の端子は共通で2極モノラル端子が採用されています。

ここだけで見るとUTOPIAはLEMO端子が採用されていたので、少しグレードダウンした感はあります。

このケーブルを外観的に見ると、Stelliaのデザイン性はここにも活かされていて「ダークブラウン」、「ブラウン」の2色で上品な色合いに仕上げられています。

無骨なケーブル感がないく、統一性もいい。

ボクは外出時にStelliaを持ち出す機会がありますが、わざわざ純正ケーブルに付け替えて持運んでいるくらい純正ケーブルを気に入っています。笑

デザイン性でいえば、そういったケーブルの細部まで作りこまれている。

端子の形状もそうだし、スプリッターもそう。端子に印刷された「FOCAL」のロゴバランスがとてもいいですね。

そんなStelliaの純正ケーブルはどんな線材が使われているのか。

これって結構情報が少なくてよく分からないって方もいるかもしれませんね。

詳しい詳細は公に出ていませんが、どうやら「OFC」 24 AWGの線材で作られているようなんです。

OFCといえば「無酸素銅」ですね。

24AWGは線径で、0.5105mmとなります。

線材的には割と高価なケーブルに分類され、Stelliaの場合はトータルの太さがまるで「きし麺」のように平べったい。

そのことが相まって取り回しが少し悪くなる印象。

それに伴ってヘッドホンが「ずり落ちた」なんてことは皆無なので、そこまで気にならないかもしれません。

純正ケーブルでも音に関しては、相応に「いい音」を鳴らしてくれます。

なのでそのまま使う分には申し分ないです。

ヘッドホン端子のパーツなど、そこを細かく見ると、それ自体はノーマルな仕様。

ですが、純正ケーブルでもある程度のレベルが高い音質は実現できます。

ボクが試したリケーブル

純正ケーブルでも十分、Stelliaのポテンシャルは発揮できるわけですが、もちろんリケーブルでさらなる音の高みを目指すことは可能です。

ボクが試したリケーブルは二種類で

  1. 銅線+銀メッキ銅線の32本編みケーブル
  2. 純銀線(金メッキ)の16本編みケーブル

の2本。

2本とも共通で、ヘッドホン側の端子を非磁性ステンレス+ロジウムメッキ仕様と端子の中でもハイレベルなものをチョイス。

今回はバランスケーブルにしたかったので、ヘッドホン端子はXLR端子に。

リケーブルって音質的には「僅かな変化しか得られない」

そういわれることがあります。

でも全然そんなことなくって。

リケーブルすることで確実に音質は変化します。

いい悪いは「相性次第」にはなりますがどちらにせよ音質的な質感は変わってくる。

Stelliaのようにヘッドホン自体の素性が良ければ、そんなリケーブルの恩恵も受けやすくなります。

1、2のどちらのケーブルともにいい結果は出ていて、とくに顕著なのは

「純銀線(金メッキ)の16本編みケーブル」

ボクの音楽環境ではこのケーブルがベストで、イヤホンからヘッドホンまでリケーブルはこの一択です。

それくらいヘッドホンの性能を底上げしてくれる。

ちなみにボクの音楽環境は「FOCAL ヘッドホン「STELLIA」をフルドライブさせて聴いてみた結果」でも書いた通り、真空管アンプをメインにそれを最大限に活かせる環境です。

アンプにつないだような音質

「純銀線(金メッキ)の16本編みケーブル」がなぜそこまでヘッドホンの音を底上げできたのか。

そこをもう少し深く考察してみたいと思います。

線材レベルまで見たとき、やはり一番目につくのは「純銀線」であること。

しかも細い線径ではなく「太い線径」であることがポイント。

この太さが純銀線の弱点でもある「低音成分」を減らすことなく、原音の質感を保ったまま、信号損失を少なくして音を伝送することができたわけです。

さらに金メッキがその上にコートされている点も、純粋な音を鳴らすことに一役買っています。

銅線と銀メッキ銅線を計32本も編み込んだケーブルよりもさらに高域、中域、低域の各音域でそのすべてを上回ってしまう。

その音は、まるで「アンプ」につないだかのような音質です。

そんな錯覚をしてしまうくらいに、聴いたときの音の印象がガラッと変わってきます。

音の鮮度がバツグンによく、低域は痩せるどころかズンっと重く響き渡る。

ヴォーカル表現も申し分なく、Stelliaで聴くのであればとても口元が近い。

もともとStelliaは中音域の表現がとてもうまく、全体的に音が「スピーカー」よりの鳴らし方。

なのでこのケーブルと合わせることで、その傾向がより強くなるんですね。

変に味付けをしたり、どこかの帯域を誇張することがないので、Stellia本来の音を純粋にブラッシュアップして聴いているかのようなそんな音。

それぞれの音楽環境でリケーブルの相性と効果は変わってきますが、Stelliaでリケーブルをするなら「純銀線(金メッキ)の16本編みケーブル」はベストマッチできるとボクは確信しています。

終わりに

FOCAL Stelliaは純正ケーブルでもとくに問題なく音楽が楽しめます。

むしろ、デザイン性のいい純正ケーブルの方が、持ち運びを考えたときにも有利かもしれません。

実際に音もよく、バランスも良好。

ヘッドホン本体との統一感もいいので、純正のままでも十分な満足感は得られます。

それくらいヘッドホンとしての「質」と「ポテンシャル」の高さは元から高い。

もっといい音を目指すのであれば、お伝えした通り、リケーブルしてみる楽しみもあります。

線材の持ち味や、音楽環境とのトータルバランスを「ありのまま」鳴らしてくれるので、良くも悪くもそのすべてを表現してくれるわけです。

そこがリケーブルしてみて気付いたことですが、これほどに「音の質感をあぶり絵のように表現してくれる」そんなヘッドホンは他にあまりないと思います。

Stelliaを純正ケーブルで楽しむもよし、リケーブルで音の変化をいろいろ試してみるもよし。

そんな風にStelliaを縦横無尽に楽しんでみる。

ぜひ、ケーブルで好みと思えるベストなバランスを見つけてみて下さい。

それでは。