五感に関してはかなり敏感になる「HSP」気質の人たち。
その五感の内、全てに敏感な人もいれば、ある一つの感覚が際立ってしまう方もいます。
ボクの場合であれば全てに該当して、中でも「音」という一面には「いい意味」でも「悪い意味」でもかなり敏感です。
「【HSP】聴覚がとても過敏な繊細さんが安心して「音」を楽しむ方法とは。」でもお伝えした通り、音に対していろんな角度から向き合っています。
そんな日常にあふれる「音」
そのどんなシーンにおいて気になってしまうのか。
あるいは、どんな「音」に喜びを感じるのか。
そんなシーンごとで音に感じるメリット、デメリットを含めてお伝えしていこうと思います。
日常の細かい音

何気ない日常の中でも、いわゆる繊細さんの五感はフルに発揮されています。
ある人は光に過敏であったり、またある人は臭いにとても敏感だったり。
もちろん、繊細さんは基本的にどの要素も強く感じるタイプなので一概には言えませんが、冒頭でもお伝えした通り、各五感が敏感になる度合いやパラメーターは変わってくるんです。
その中でも「音」に敏感な人にフォーカスするのであれば、些細な物音だったり、ひとの声、あるいは騒音というものが悲繊細さんよりも多くキャッチしてしまうんですね。
キャッチする量が多ければ多いほど、それに囚われてしまう。
それは「いい意味」でも「悪い意味でも」です。
ただ、それに囚われるのであれば、そうならないようにうまくコントロールするための改善策を図っていかないといけない。
まず、どんなシーンで敏感になるのか。
それを踏まえた上で、解決策を考えてみる。
また、「音」に関しても、それを過敏に感じてしまうことのメリット、デメリットがあるのでそちらも合わせて考察していきましょう。
生活音
普段、生活をする中でよく耳を澄ませてみると様々な音に溢れています。
木や鳥、川のせせらぎなどの自然界の音、都会の忙しい様相を示す人や車、あらゆる物音。
そんな音には「心地いいな」と感じる音もあれば、「神経を刺激する音」もあるわけです。
そんな生活する際に感じる音をとても繊細に聞き取ってしまう方もいます。
咀嚼音
もっと日常にフォーカスしてみると、食事中の「咀嚼音」
その音に過度に敏感になってしまうことがあります。
これは非繊細さんであっても気になる方は気になりますが。
まさしく「音」に囚われることの典型で、ボクの場合で言えば、どんな噛み方をしているのか。
あるいは、咀嚼している音を聞きたくないのにそれに一点集中ししてしまい「音の解析」をしてしまうんです。
プラスαで「その物を噛んでいる人がなぜそんな噛み方をしてるのだろうと」
そんなところまで気になってしまうんですね。
大きな声
咀嚼音などの細かいところもそうですが、
「大きな声」
これが苦手な繊細さんは多いと思います。
ねっからの声が大きい人。すぐに声を荒げて怒鳴り上げる人。
必ず一人はいますよね。
自分が言われているわけではないのに「ビクッ」とするし、内側から無条件に「恐怖心」が湧いてきます。
あるいは、「サイレン」や「ブザー」音が苦手な方も。
あの鈍く不気味で響き渡る音が不安感を掻き立てるんですね。
メリット・デメリット

普段の生活にあふれる「音」でHSPの方が敏感にキャッチしがちな3つの具体例を考察してみました。
上記3つの具体例は、自然界の穏やかな音であれば幸福感を感じる音。
咀嚼音や大きな声などはHSPの負の面が強調されやすい場面です。
でもこれらの音にはメリット、デメリットがあり、分析していくことでうまく向き合っていくことができます。
音を聞くことのメリット
- 自然の音
夜が明け、朝方の穏やかな空気と柔らかな光。静かな一時。
自然の音、その一つ一つに身を委ねて心を開放していくことが出来る。
その中でインスピレーションを得ることもあれば、日頃たまってしまった自分自身のフィルターがクリーンになり、また頑張ろうと思える活力が生まれます。
感受性が豊かなのでこういった安らぎの一時も深く感じて、「いい意味」で音に集中することができる。
なのでこういった一面は大いにプラスへと転じます。
- 反面教師
先述した「咀嚼音」「お大きな声」であれば、ほぼ自動で聴覚を奪われてしまいます。
でも、その部分を受け入れて「反面教師」にしてしまうメリットがあるんです。
こういった不快に分類される音であれば、それを音として認識している渦中であれば、なかなか難しいものがあります。
でもそういう不快音として心底感じるからこそ、それを発する側にならないように反面教師にしてしまうこともできます。
「マイナスがあるからこそプラスがある」
この言葉を体現していると思うんですね。
- 疲れてしまう
ただやっぱり、こういう深いところまで聞こえてしまったり、分析したり、些細な音にも過敏であれば「疲れやすくなる」のは否めません。
一人の自由な場所に戻ればドッと疲労感がでてきます。
それは、騒音なんかにさらされたりすると顕著です。
頭の中はとっ散らかりますし、強いストレスを感じるので人一倍「消耗」してしまいます。
なので、周りから「なんで疲れているの?」なんて不思議がられる所以なんですね。
- その音に囚われてしまう
そしてなにより音が気になるので、咀嚼音であればその音だけが気になってしまう。
大きな声であれば、その音にビクついてしまうし、声を発した本人は意識していないかもしれませんが、繊細さんであれば、そういったどこか威圧感を感じる人の声に「何かいけないことをしてしまったのかな?」と思考がシフトしてしまう。
なので、音と思考がセットで引き込まれてしまうんですね。
改善方法

こういった日常生活で聞こえてくる不快な音であれば、それが聞こえてきたら「その場から離れてしまう」のが最善です。
しかし状況によってはそういうわけにもいかないケースがほとんど。
仕事中であればなおさら。
なので人が発している不快音が気になる場合であれば、先ほどからお伝えしている「反面教師」にできるように思考を保つ。
騒音などの機械音にたいしては「耳栓」などを使って物理的に遮音してしまうのが効果的。
意識を乱される事が少なくなります。
大声であるなら、声がデカイのは元々そういう個性なので変えることは難しい。
そこを受け入れた上で、どうしても「イヤだな」と感じるのであれば思い切って「距離を置いてしまう」などが効果的。
その際、「嫌われるかも」「悪いから」なんて思ってしまうといつまでも落ち着きません。
なので、どうしても継続的にストレスを感じるのであれば、自分の声にしたがって距離を置いてしまうのがオススメです。
その選択をしたことで、大きく苦手な音から距離が保てるので負担も軽くなるかと思います。
音楽的な細かな音

繊細さんの感性が大きく開かれる音があります。
自分が心地良いと感じる「音楽」ですね。
もし、自分は「音」に対して敏感だけど「音楽」はとても好き。
そう感じる方なのであれば、ぜひ音楽をたくさん聴いてみて下さい。
音楽を聴くことで日常で、摩耗する神経が休まりますし、心地いい音を聴くことでその空間に身を委ね、音楽に溶け込む。
そんなイメージが出来るくらい、音楽の世界感に没頭できるんですね。
日頃ためたストレスを、音楽を聴くことで浄化できますし、疲れ切った心に活力が宿ります。
外であれば、イヤホンなどをして音楽を聴くことで「余計な音の情報をカット」できる。
なので、同じ音でも音楽は繊細さんにはなくてはならない存在なんですね。
悪い音:1 いい音:4でバランスを取る

不快な音、心地よく感じる音、様々な音と向き合っていく場合であれば以下の対比を頭の片隅にいれておくと楽になれます。
「悪い音:1 いい音:4でバランスを取る」
悪い音を1つ聞いてしまったのであれば、いい音を4聴いて良質なバランスをとってしまう。
これくらいの比率であれば、不快さを感じてもすぐに幸福さに満たされると思うんです。
終わりに
今回は「音」にフォーカスしたんですが、もちろんこの要素だけでなく、複合的に敏感になったり、不安を感じたりしてしまう。
なので、すぐに自身のライフゲージがガンガン削られていってしまう。
そんなイメージなんです。
でもね。
不快に感じて気になってしまう音ばかりではなく、いい音もたくさん溢れています。
そしてそれを縦横無尽に味わい尽くす感性もHSPの方は優れているんですね。
なので、今回の記事を参考にしていただきながら「音」をもっと楽しんでもらえたらと思います。