これは最近知ったことなんですが、世の中には対人関係や物事に対してとても過敏になってしまう方がいます。
かく言うボクもその一人だったわけで、その事実を知り、いろいろと腑に落ちたんですね。
で。
「それがオーディオとなんの関係があるの?」
っていう声が聞こえてきそうですが、そんな繊細な人って五感が鋭敏なことが多いんです。
五感といえば「聴覚」が含まれるわけで、そんな繊細な人こそ音楽をより深く楽しめる資質を持っていると感じるんです。
そんな繊細な方に音楽がおすすめな理由を深堀りしてお伝えしていこうと思います。
HSPって?

でね。
HSP=繊細な人を指す言葉ですが、そもそもHSPって何かというと、アメリカの心理学者であるエレイン・N・アーロン博士が提唱した概念なんですね。
要は、何かの病気や障がいってわけではなく、「気質」や「個性」になります。
この「HSP」というのは5人に1人いるということで、その気質としては
- 人といると疲れる
- 他人が不機嫌だと気分が落ち込む
- 競争や監視されながらの仕事(作業)が苦手
- 微妙な環境の変化が気になる
- 五感が鋭敏
など。
人と話していても必要以上に言葉を選んだり、顔色をうかがったり。
「これをしたらあの人がこう思う」「過剰なくらい外部からの刺激に弱い」など常にそういう自身のアンテナで受信しているんですね。
人が怒られていると自分も怒られているような、そんな「共感力」もあります。
繊細さんは五感が鋭敏

そんな繊細な人なんですが、外部からの刺激において、いい意味でも悪い意味でも鋭敏です。
五感といえば
- 触覚
- 視覚
- 味覚
- 臭覚
- 聴覚
が浮かんでくると思います。
ボクのケースで言えば、この五つすべてに当てはまります。
(自分でも面倒くさいと思ってしまう程なので、周りも迷惑してると思います。。笑)
そんな五感の中でも特に聴覚に関しては、とても敏感なんです。
絶対音感とか、そういう大それた能力は備わっていませんが、「音」という部分には子どもの頃から敏感でしたね。
「音」という事だけでいうと、「大きな物音」や「怒鳴り声」なんかはその頃からたまらなく苦手でした。
何かが割れた音、ドスドス歩く足音、ちょっと声が大きい人にもストレスを感じていたんです。
それは大人になってからも変わらずで。
突然大きな音が出たりすると、大げさなくらいビックリしてしまいますし、怒鳴り声を聞けば自分が言われたかのように気分が落ち込んでしまいます。
「イヤホンをすると耳鳴りがする。その原因と対策、難聴を回避する方法。」
でも書きましたが、仕事柄どうしても騒音がする場所に行きます。
そんな時は必ず「耳栓」をするんですね。
平然としている人も多いですが、ボクにとっては気が狂いそうになるレベルの騒音なので否定されてでも「耳栓」だけは貫いてますね。
日常生活の中でも耳に関しては過敏なくらい保護に努めています。
そうそう、スマホやテレビのような、尖った鋭い音質も苦手なんです。
集中したい時に音がなると一気にやる気が無くなります。
同じHSPの方で共感されている方いるかな…?
こういった具合に、「音」という感覚にたいして自分でも驚くくらいに敏感に感じます。
音楽を楽しむことに優れている

でもその反面、
「音楽を心から楽しめる」
とういう感覚も人一倍強いんですね。
いつだったかなー。
記憶にないくらい前から、僕自身としては音楽を聴くことが好きだったんですね。
親から聞きましたが、その証拠に音楽がなると無意識に踊っていたそうです。笑
誰に教えてもらうわけでもなく自然と音楽を求めていたんですね。
音楽の楽しみ方もちょっと変わっていて、大体の方が「歌詞」に共感して楽しむのに対して、ボクの場合は「曲調」だったり「声質」なんかで音楽を聴いていくんです。
だから歌詞に関してはまったく頭に入っていないことが多い。
それは流行りのj-POPでも同じで。
「曲調」や「声質」がぼくにとってには重要で、それが合致したら聴くといった感じです。
余談なのですが、音楽を聴くのは好きでも歌うのは大っきらいでカラオケなんかはどんなに誘われても絶対に行きません。
音楽がすきなのに断るのでよく不思議がられます。
(本当に面倒くさくてゴメンナサイ。笑)
音楽環境にこだわろう

そんな「聴覚」に繊細さをもっているHSPの方で、「音楽を聴くのが好き」と思う方であれば、その「好き」という感覚は決して悪いものではないです。
むしろ生きていく上で必要不可欠な要素なんですね。
先ほどもお伝えしましたが、音に敏感な方であればその反対に「いい音」にたいしても敏感なわけです。
なので、HSPという特性を伸ばす意味でも、もし音楽を聴くのが好きなのであれば、「自分が癒やされる」「心地いいと思える音楽」をたくさん聴いてみて下さい。
それでね。
HSPの方で、もっと「いい音」で楽しんでみたいと考えている方もいるかもしれません。
イヤホンの音質をもっと良くしたいだとか、聴いている音楽環境をもっと整えたいなど。
ワンランク上のイヤホンを狙いたいけど、高いから躊躇している。
そうなのであれば、全然悩むことはなくって、自分がいいと思える音質を追求していけばいいと思うんです。
それがHSPの人にとってはより「癒やしに」につながるわけですし、上質な音を聴くことでより聴覚という「器官」と「感性」を高めることにもなります。
いい意味で聴覚という部分を磨いていくんですね。
いい音を聴いて自分を空にする時間を

HSPの方って非繊細さんより、アンテナが常に出ている状態なので自分の中のフィルターというか、いろんな情報が頭の中を駆け巡り、頭の中が詰まってしまう感覚になるんですね。
それを掃除して整理する必要がある。
「なんでそんなに疲れているの。」
って周囲の人に言われたことはありませんか?
かくいうボクがそう言われるのでその気持がよく分かるんです。
「今日はこの人の機嫌が悪いのかな」「これをしたらあの人はこう思う」だとか、「ここの匂いは苦手」「機械の騒音がきつい」、反対に「あの人は機嫌がいいな」「笑ってくれた」「今日は晴れていい匂い」「この色合いいいな」
など。
大なり小なりHSPという気質を持っていなくても感じることかもしれません。
が、繊細で敏感な方はその度合が「強い」んですね。
ニュアンスは微妙に変わっても、いいことも悪いこともこれが毎日続くわけです。
常に気を張っているし、感覚が鋭いので上記で書いたような「情報」が濁流のように押し寄せてきます。
そうすると当然疲れてくるのも早いので、何もしていないのにげっそり疲れ果ててしまいます。
こういった情報で頭がごちゃごちゃしてくると、注意力も散漫になりますし、二次災害に出くわす可能性だってあります。
そうならないためにも、一人の時間を確保して「好きな音楽」を流す。
音楽をかけて、一度頭を空っぽにするんですね。
いろんな情報をシャットアウトする。
それをすることで、日常生活で抱えたストレスをその時間だけは忘れられるし、好きな心地のいいい音楽を聴くことで気力も湧いてきます。
終わりに
HSPという概念を知るまでは、なぜ自分がここまで敏感なのか分からなかった。
周りは普通にやってることでも、それがとても苦痛に感じられるんです。
いろんな意味で「生きづらさ」を感じていたんですね。
でも自分の気質を知ることで、そういった一面をうまくコントロールする。
弱点を分析して「生きやすい」ようにシフトしていったんです。
ボクであれば「音楽を聴くことが何よりの喜び」なのでそこに重点を置いて、こだわるようにしています。
お伝えした通り、そうすることで「自分をいったん空にできるから」です。
頭の情報を空っぽにした上で、「いい音」で心を動かす。
そうすることで喜びに変わるんですね。
HSPという気質は何かと「生きづらさ」は感じますが、それを逆手に取れば
「より深く楽しむことができる」につながると思います。
なのでHSPという「長所」をぜひ活かして、音楽を楽しんでみて下さい。