【カスタムIEM】音場の広いUM MASONⅡその音質とは?

通勤や通学、外使いで音楽を聴くのにイヤホンを持ち出す機会が多いと思うのですが、そんなイヤホンに音場を求めると結構選べる機種の幅が狭まります。

基本的にイヤホンって耳に入れ込んで使うので、音がより近く聴き取れる分、立体感や音抜け感が減衰する傾向になります。

んで。

イヤホン沼の深みにハマった方なら「カスタムIEM」まで手を伸ばしているかもしれません。

カスタムIEMにもいろんな種類のメーカー、機種が存在しているわけです。

そのなかでも Unique Melody とMix Wave が共同開発して作り上げた「MASON Ⅱ」が傑作なんです。

これまでになかった独特の音場と解像度、今まで聴いたことのない格別のヴォーカル域など。

オーダー開始から数年の時を経ても、まだ見ぬ「新しい音楽の発見」をもたらしてくれるんです。

カスタムIEMなら音場が広いの?

冒頭でもお伝えしましたが、基本的に耳の中に挿すタイプ、いわゆるカナル型のイヤホンであれば音が近い分、全体的に閉塞的でこもりがちな音質になりがちです。

カスタムIEMも例外ではなく、耳に入れ込んで聴くので極端ではないにしろ全体的に音の抜け感は弱い印象。

もともとカスタムIEMはステージなどで、ミュージシャンが耳を保護しながらより正確に音をモニターするために生み出された「機材」です。

細部の音を正確に、騒音の中でもトータルで聴かせてくれるものなんですね。

でも、一般ユーザーからの需要も高まったため、メーカが増えると同時に個性的なイヤモニも誕生していきました。

そのなかでもUnique Melody 「MASON Ⅱ」の広大な音場とリッチなボーカル域がとても斬新だったんです。

独特のフィット感

でね。

なにがそんな「音場」や「質の高いヴォーカル」を奏でだしているのか。

それを分析してみたんです。

まずは独特のフィット感がそれを可能にしていると気づきました。

MASON Ⅱといえば中域のBAドライバー4基に孔が開いていて、筐体の部分の孔との「エアーフロー」という技術や、ノズルの音導管にプラチナ塗装の合金チューブを使っている点。

そこも音場の広さに大きく影響しています。

でもそれだけではなくこの「フィット感」にもポイントがあると思うんですね。

Unique MelodyのカスタムIEMって装着感が気持ち緩めの仕上がりなんです。

耳型採取の時点で「割り箸を口に挟んだりして余裕のある採取をした」

とかではなく

「口を閉じた状態」の普通に音楽を聞いている状態で型を採ってもらいました。

なのでかなりフィット感は気持ちキツめと思っていたんです。

完成した実物はキツすぎず、緩過ぎずのいい塩梅で、これが開放的な音質につながっていると実感しましたね。

他社製の完璧にフィットするタイプであれば、長時間つけていると耳が痛くなることもありますし、良質な低域を得られる代わりにやはり音場が狭くなってしまう印象なんです。

マルチBA搭載の威力

そのフィット感があった上で音の心臓部が12基ものバランスド・アーマチュア型ドライバーを搭載しているのは大きい。

ドライバーに関しては多く積めばいいという問題でもなくって、多く積めばそれだけ「音の密度」が増してモコモコしたような音質になってしまうこともある。

それにマルチになれば、それを駆動するだけのパワーが必要になってきます。

でもMASON Ⅱはそこをうまくコントロールしてうまく鳴らしているんですね。

音が濃いなんてことを感じさせず、プレイヤー直挿しでも分かるくらい明瞭ででとても澄んだ「高解像度」のサウンド。

音の見通しがいいんですね。

聴き疲れなんかも少なくて、音楽を長時間聴くのにとても向いています。

特有のサウンドではあるんですけど、クセとはまた違うんですよね。

臨場感やその場の空気感、空間表現がとても個性として現れている。

こういった面がMASON Ⅱならではの強みとして全面に出ています。

BAとシェルの空気孔

先程もお伝えしましたが、中域4基と筐体部分に設けれた「孔」が開放的なサウンドに一役買っている。

実際に音楽再生中に指で穴を塞ぐと、音が濃くなって空間がグッと狭くなるのを感じます。

エアーフローと呼ばれる技術ですが、要は、BAと筐体シェル部分の孔を開けることによって内部の空気圧の調整を最適な状態にしているんですね。

それによって音場が広い、リアルで臨場感あるサウンドを実現している。

音の雑味なんかが本当に感じなくて、一音一音に透明な艶と輝きが際立っていてスッと音楽が染み込んでくる。

そんなイメージです。

ヘッドホンアンプでより厚みのある音へ

ここまでお伝えしたことは純正のケーブルを使って、プレイヤー直挿しという状態で鳴らした印象なんです。

この段階でもすでにこれだけの良質な「素性」を持っているんですね。

で。

そこにポタアンなどのヘッドホンアンプを間に挟むとどうなるのか。

基本的に何でもそつなく鳴らすMASON Ⅱなんですが、広い音場と解像度と引き換えに音の厚みはどうしても弱くなる。

むしろ12基ものBAドライバーを積んでいるので、そのすべてを完璧に駆動できていない可能性もあります。

なのでヘッドホンアンプでそこをカバーするとどうなるか試してみました。

使ったのは純粋な100%真空管駆動ができるWoo Audio「WA8」。

このアンプについては「FOCAL UTOPIAを鳴らすならコレ!おすすめのヘッドホンアンプとは?」にも書いています。

ドライブ力も、「真空管サウンドを楽しむのはこれ以上ない」ってくらい充実したアンプなわけですが、もちろんMASON Ⅱもその潜在能力を引き出してくれます。

パワー感が増したことで、音圧や低域に弾みが出てきて音楽のリアリティ性が向上してくる。

イヤホンはどの機種でもそうなんですが、鳴らしやすいとされる機種でも一度「ヘッドホンアンプ」使ってみることをオススメします。

パワーが向上するだけではなく、「鳴らしきれてなかった音を描ききる」ことにもつながる。

本来のイヤホンが持っている、そのサウンド傾向を知る上でも見逃せないポイントだったりするんですね。

リケーブル次第で良くも悪くもなる

そしてリケーブル。

MASON Ⅱに限っては声を大にして伝えたい。

「リケーブル」

MASON Ⅱをすでに持っている方でも、これから興味があるから買ってみたいって方でもこれを覚えておいてもらいたんです。

リケーブルしてその相性次第では、音の良さがこれでもかってくらい変化してしまいます。

リケーブルでの音質変化って劇的な変化というより、味つけをしたような微々たる変化が多いは確かで。

でも音質向上をする上では欠かすことのできない要素。

参考記事:「音質を変えるヘッドホンケーブル。禁断の編み込みケーブルを包み隠さず公開。

これまでは「ALO Reference16」相当のまったく同じ構成のケーブルを使っていました。

ヘッドホンアンプとの併用で、より押し出しの強いサウンドになりました。

でもそれと同時に、MASON Ⅱが本来持っている個性が少し薄れたようなそんな違和感を持ったんですね。

次第に飽きが出てしまい、そのまましばらく放置状態になたことがあります。

ある時、「4N純銀+金メッキ線による8本編み構成のケーブル」に出会ったんです。

正直、そこまで期待はしていなかったんですが、その出てきた音にかなりの衝撃を受けたんです。

これまで聴いていた印象とまるで違うんです。

MASON Ⅱの個性として、「音場の広い」「明瞭で澄んだ高解像な高音域」「ライブ会場の空気感」「リアルな空間表現」があげられます。

弱点として、「音の厚み」と「押しの弱い低音域」。

まず「4N純銀+金メッキ線」によるケーブルを使うことで、それらの弱点を薄めたんです。

そして、MASON Ⅱの個性を保ったまま最大限に長所を「昇華」させたんです。

しかも弱点である低域も十分沈み込みますし、音圧も上質なバランスで向上している。

オーダー開始から数年。

かなり時間は経過していますが、ここにきてようやくMASON Ⅱ本来のサウンドを聴けたのではないかと思ったほどです。

それくらい衝撃がすごかった。

たかだかリケーブルですが、アンプでも実現できなかった音質変化をここまでなし得たんですね。

よほどベストな相性だったのか、メーカーが作りたかったライブ会場にいるかのような「臨場感」「空間表現」をようやく体験できたと感じます。

終わりに

音場が広い「MASON Ⅱ」。

おそらくカスタムIEMでもトップクラスの「音場表現」かと思うんです。

先程からお伝えしているとおり、アンプやリケーブルでの相性で

「明らで確実な」音質変化があります。

アンプとリケーブル、その2つの両輪がベストバランスで回り始めたとき、ハイエンドヘッドホンでも鳴らせないって感じるくいの「音場表現」が耳の中で広がってきます。

大げさなわけでもなく。

事実をありのままお伝えしたんですが、それくらいMASON Ⅱがもっているポテンシャルは計り知れない。

イヤホンで、特にカスタムIEMで「空間表現」や「ヴォーカル域」を基準に決めたい方はぜひMASON Ⅱを試してみると、その期待に十分応えてくれると思います。