FOCAL UTOPIAが故障する原因とその後の対策法とは?

世界最強の音質を誇るFOCALヘッドホン「UTOPIA」なんですが、あまりの音質の良さにいろんな用途でUTOPIAを使っていたところ、片側のChから音が出ないという現象が起こりました。

まぁボクの使い方が悪かったのが一番の原因なんですが、UTOPIAといえば他のヘッドホンとは一線を画す音質なわけです。

当然その対価として、価格帯も飛びぬけて高い。

そんなUTOPIAから音が鳴らなくなれば、きっと平常心ではいられないと思うんですね。

海外製品なだけに修理に関しても敷居が高いと感じてしまう。

でも、日本代理店はきちんと存在しているので、その点は安心して修理依頼ができるんですね。

UTOPIAから音が鳴らなくなる現象にはボクの体験上、いくつかの原因があって。

そこをお伝えしながら、その解決法もシェアしていこうと思います。

UTOPIAって故障しやすいの?

ボクはUTOPIAから音が鳴らないっていう現象を三度体験しています。

一度目は、「FOCALヘッドホンを中古で買ってはいけない理由」で書きましたが最初中古で入手したんですね。

実際届いて聴いてみると音は鳴るけど左右の音圧差がひどかった。

そこで初めて、修理依頼をしました。

で、

二度目がその修理依頼したUTOPIAが返ってきたんですが、それでも左右の音圧差が解消されておらず、またもや「とんぼ返り」で修理行きとなりました。

その時は、無償にて左右のドライバユニットを交換してもらえたので一安心でき、事なきを得ました。

三度目がマスタリング作業にUTOPIAを使ったのですが、その作業で誤ってノイズ除去作業も並行したんです。

ノイズ除去はレコードのプチパチ音(スクラッチノイズ)を弄っていて、たまたまそのノイズがダイナミックレンジを振り切っていて、それを再生した直後にUTOPIAのボイスコイルが断線しました。

片側から完全に音が出なくなる状態ですね。

でも、UTOPIAが壊れやすいのかと聞かれたらそんなことは全然なくって。

異常のない音楽環境で、特殊な使い方さえしなければ全く問題なく使い続けられます。

それでもUTOPIAをお持ちの方でボクのような体験をされた方、また壊さないか不安な方もいると思うので、その原因を考えてみます。

故障の原因

先ほどもお伝えしましたが、ボクの経験上UTOPIAの故障の原因として考えられるのは以下の3つです。

ノイズの強い音源を再生した

ボクはレコードの音が好きで、それをデジタル化して音源として整理しています。

レコードからデジタル化した音源は音量が小さいことが多くて、自分でサウンド編集ソフトを駆使してマスタリング作業を延々としていました。

レコード再生には必ずついて回るスクラッチノイズをかなり細かいところまで手動で除去していたんですね。

当然、細かいノイズになればなるほど、スピーカでは拾えず、イヤホンやヘッドホンが必然的に必要になります。

で、

なにを思ったのか、ふと「UTOPIAで作業したらもっといい仕上がりになるかも」と思い、PCにつないだんですね。

何も気にすることなく編集をしていたら突然、右chから音が出なくなったんです。

UTOPIAに使っているケーブルがちょっと接触が悪くなっていたこともあって、最初それを疑っていました。

が、どうもそれじゃない。

で、原因をいろいろ探っていたところ、音源のスクラッチノイズが異様にダイナミックレンジを振り切っていたんです。

それに気づかず再生したがためにボイスコイルが断線していました。

なので、もしUTOPIAを愛用されている方で「音楽編集」も併用しようと考えていたらその辺を十分に気を付けたいですね。

レコードのスクラッチノイズだけではなくて、とにかく音量をオーバーして振り切った音源なんかは、内部のコイルにダメージがいくようなので、ボクももう二度と音楽編集の用途ではUTOPIAを使わないです。

内部でショートした真空管を使った

これは真空管に精通した方から伺った話なのですが、ろくに内部の特性やショート検査をしていないビンテージ真空管を、むやみにアンプに搭載しない方がいいということです。

内部でショートやリークをしている真空管を使うと、真空管のプレートに直流が流れてしまってヘッドホンのボイスコイルが断線してしまうんです。

同様に使用している真空管アンプのコンデンサーが壊れ、最悪の場合は出力トランスまで壊れてしまいます。

これも以前経験済みで、とても貴重な真空管をやっとの思いで入手しました。

真空管の名称やブランドはなんとなく分かっても内部特性のことは当時全く理解しておらず、「とりあえずアンプに搭載して音が鳴れば使えるだろう」と特に気にしていなかったので通常通り使い続けていたんです。

で、

ある日、なんだかアンプの音圧がとても低くなったのに気が付きました。

だいたい自分が心地いいと感じるボリュームの位置は把握しているので、その位置にいつも合わせるのですが、それでもパワフルさが感じられない。

そこから気になったのでアンプを修理に出したところ、内部のコンデンサーが壊れていたんです。

その後まもなく、立て続けにUTOPIAから音が出なくなりました。

もし真空管アンプを使ってUTOPIAを聴くのであれば、使う真空管の内部特性や状態をしっかり測定した球を選ぶ必要があるんですね。 

(こうして振り返るとほんとによく壊してるなぁ。笑)

機材の何らかの不調がUTOPIAを傷めた

そのほか、機材側の不調、特にアンプの損傷があって再生時に異音を発していたりノイズが出ているならヘッドホンは使用しないことをおススメします。

そういったノイズやショートなんかで確実にUTOPIAを傷めることにつながります。

これは別にUTOPIA以外の機種でも同様に、愛用しているヘッドホンを保護するためにも異常がある場合は使用をやめて、メーカーなりにメンテナンスに出した方が機材を長く使う意味でも安心です。

鳴らなくなったらラックスマンへ

UTOPIAが万が一音が鳴らなくなったり不調になった場合は、正規代理店としてラックスマンがあります。

ボクは一度最寄りの店舗に電話にて問い合わせをしましたが、あいにくその店舗にはドライバユニットの予備がないとのことで、最寄りの店舗からラックスマン本社に転送されました。

なので、ドライバユニット関連の修理で、かつ最短で修理依頼したいときは

最寄りの店舗に電話 → ドライバユニット在庫確認 → ない場合は本社に在庫があるか確認 → あれば本社に直送

この順が早いと思います。

最寄りの店舗にない場合で、そこに送ったとしても本社に転送するまでに時間が余計にかかるためです。

ラックスマンの対応は?

電話対応も非常に迅速で丁寧です。

ドライバユニットの修理自体はパーツ代金、技術料、修理費合計で125,180円とベリリウムドライバーだけあって高額です。

しかし、UTOPIAのドライバユニットの修理だけではなくて、本体の清掃もきっちりしてくれるので返ってきたころには新品の輝きを取り戻しています。

レザー使用のヘッドバンドやイヤーパッドはもちろん、ハウジング部分も光沢が蘇っています。

修理状況も問い合わせれば細かく説明してもらえるので、ボクは非常に満足のいく対応だったと思います。

おわりに

UTOPIAの故障に関しての記事はとても少なく、そもそも壊した人がいるのかというレベルの話なのですが、ボクのようにリスニング用途以外の使い方や、真空管アンプを愛用しているがために、その真空管の知識が浅かったために、ドライバユニットのボイスコイルを断線させています。

高額商品なだけに、音が鳴らなくなったときの衝撃はすさまじいものです。

今回の記事がUTOPIA愛用者やもちろん、それ以外のヘッドホンをお使いの方の参考になれば幸いです。